君の瞳に映りたくて。



「やだってば…!」


「なら俺と友達になるよなー?」


「っ……耳元で喋んないで!」


「俺ら、友達だよな?」


「…わかったから!もう離して!」


「ほら、よろしくのハグ。」


……こいつ~、私をどこまでからかう気なんだ…


「宮下もハグしてくんないと離さないけど。」


「……日本じゃそんなことしないじゃん。」


「はーやーく。」


…仕方ない、さっさと抱き締めて離れよ……


「………これでいいでしょ?
早く離し「宮下」


「…なに?」


もう、心臓壊れそうなんだから早くしてよ……


「俺、宮下に話が「なにやってんだよ。」


え……この声は…祥也!


「いって!」


私は思いっきり和泉の足を踏んで、腕から逃げ出して祥也の元へ走って抱きついた。


「……どうした?」


…不思議。
さっきまでドキドキで壊れそうだったのに、祥也に抱きつくだけで落ち着く。


「和泉がいじめる。」


「は?
……おい、春翔なにしてたんだよ。」


「……別に。
ただ仲直りしようとしてただけ。」


「仲直り?」


「…私と和泉、修学旅行中からずーっとケンカ?状態だったの。」


「……で、なんで抱き合ってたわけ?」


「アメリカだと挨拶の時にハグするから、とか言って…」


「はぁ?」


「別にいいだろ、それくらい。」


いや、絶対良くない。
普通日本ではしないもん。


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