君の瞳に映りたくて。



「あ、和泉じゃーね。おやすみ。」


「はいはい。わかりましたよ。
じゃーな。また明日。」


和泉と別れ、私たちはまた歩き始め、5秒ほどで私の家の前についた。


「話ってなに?」


「どうすんの?年末。」


「……まぁ私は無理だけどさ
みんなは楽しく過ごしてよ。」


「春翔には言わねーの?
31日に日本を発つこと。」


「んー…」


「ちゃんと言えよ。
あいつ、本当に舞桜のことずっと見てたから。」


「……まぁ機会があればね。
話ってそれだけ?」


「そうだけど」


「そっか。
じゃあ私も入るね。
今日はわざわざ戻ってきてくれてありがと。
じゃあまた明日。」


「おう。」


そして私は家に入った。

なんか……彼氏の祥也にあんなこと言わせて…私ってダメだな。
でもさ、和泉に言ったら、なんとなく和泉が暗くなってしまう気がして…言えない。


和泉とも、笑いあったまま別れないから
きっと、私は言えない。



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