君の瞳に映りたくて。
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「はぁ、1発くらい打ちたかったなぁ…」
「初めてなら仕方ないだろ。
早く食え。冷めるぞ」
「はーい」
あれからファミレスへ移った私たちは、遅めのお昼ご飯。
「いらっしゃいませ~」
そんな私たちのところへ、一人の店員さんがきた。
今更ながらの"いらっしゃいませ"を言いながら。
「あれ、お前なにしてんの?」
え、知り合い?
「バイトよ、バイト。
見ればわかるでしょ。」
「へー、知らなかった。」
「私も知らなかったわよ。
祥也に彼女ができてたなんて。
よく会うんだから言ってくれても良かったんじゃない?」
「別に、エリに報告する義務なんてねーし。」
……友達、かな?
キレイな人…
よく会うってことは仲良いんだな~。
「あのー…」
「あぁ、こいつ英梨。
家が近いんだよ。」
「へぇ、そうなんだ。」
「どーも、祥也の幼馴染みの松平英梨です。
今は英明女子に通ってます。」
「え、あのお嬢様学校の?」
「そ。」
「へぇ、じゃあ英梨さんちはお金持ちなんだ。
なのになんでバイトしてるんですか?」
「そりゃ親に言えばお金はもらえるけど、それじゃつまらないでしょ?
欲しいものは自分のお金で買うの。
金銭感覚、狂いたくないし。」
へぇ…偉いなぁ…
私なんて、毎月お金振り込まれてるのに。
「じゃ、私は仕事があるから。
ごゆっくり。」