君の瞳に映りたくて。



「幼馴染みなんだ。」


「腐れ縁だな。」


「すっごいきれい。
ね、英梨さんって彼氏とかいるの?」


「いないと思うけど。
あいつは彼氏できたことないはず。」


「祥也は?好きにならなかったの?」


「はぁ?」


「あんな綺麗で、あんな仲良さそうでさ。
好きになったでしょ?」


「さぁ?意識したことないな。
中学の時は違うやつと付き合ってたし。」


「でも特別でしょ?」


「まぁガキの頃から一緒だからな」


「私なら絶対好きになるけどなぁ。
あんなキレイなわけだし、優しそうだし。」


「どこが。
全然優しくないわ。
生意気だし口うるさいし、パジャマで俺んち着たりするし。
もっと女らしくしろよって言いたくなるわ。

あれを好きになるとか考えられねーな。」


そんなことをいう祥也だけど、いつもよりもすごく優しい顔をしていた。
優しい目をして、英梨さんを見ていた。


特別なんだろうな、と伝わってくる。


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