君の瞳に映りたくて。
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結局、デートというデートはせずに、ファミレスを出たあとは街ブラして、最後にキャリーバッグを買って、家まで送ってもらった。
「ごめんな、無計画で」
「ううん、気が楽で私的には楽しかったし。
キャリーバッグも持ってくれてありがと。」
私が祥也から受け取ると、そのまま祥也は私に近づいてきた。
デートだもん、キスくらい…ね?
~♪~♪~♪
「……ごめん。」
でも、あと少しというところでまた邪魔が入った。
「電話?」
「うん。……和泉。」
「チッ…またかよ。
まぁいいわ、じゃーな。」
「あ、ちょ待って!」
私は和泉の電話に出ることなく、足を止めた祥也に近づき、頑張って背伸びをして…キス、した。
「……また明日、ね?」
恥ずかしすぎて、下を向いたまま私は別れを告げて家の門を開けた。
そんな私の腕を引っ張り振り向いたところに今度は祥也が、私にキスをした。
「……おやすみ。」
祥也はそういって、そそくさと帰っていった。
私のファーストキスは一瞬で、和泉からの着信音が鳴り響いていたのに、その瞬間は静かに感じた。
「……もしもし?」
『あれ、なんかいつもより機嫌いいじゃん。』
「ふふ、まぁね!」
キスした喜びは抑えることができず、そのまま和泉へと伝わった。
黙ってはいられないくらい、幸せだったから。
『……へぇ、ついにしたんだ?』
「うん!」
だけど、そんな幸せも束の間だった。