君の瞳に映りたくて。



翌日ー


「━━━11.5!
宮下絶好調だな!」


「今インハイだったら優勝出来そうだよー」


空気はひんやりとしてるのに、陽射しがあったかくて走りやすい。

走ると寒いけどさ。


「じゃあ今日はここまでな。
みんな体ほぐしてからあがれよー」


先生はこれから仕事があるらしくて、さっさと校舎へと戻っていった。
顧問なのに。


「じゃあみんなペアなってストレッチしてから終わってねー」


だから、この部活は部長も大忙し。
よかった、部長ならなくて。


「舞桜、やる?」


「うん!お願い。」


美乃里は美乃里で、私のお世話ばっかりしてるけど、マネージャーとしてそれでいいのかな。


「ねぇ、舞桜。
なんかいいことあったの?」


「ふふ、うん、まぁね。
あとで話すよ。」


「見て、あれ。
香坂も絶好調なんだけど。
めっちゃ機嫌良さそうだし。
香坂となんかあったんでしょ?どうせ。

あ、もうキスしたとか?」


「……ふふふふ」


「気持ち悪い。」


「もうひどいなー。いいじゃん、幸せで。」


「ついにファーストキスか。
舞桜もひとつ大人になったのねー。」


「美乃里おばさんみたい。」


「なにをっ!!」



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