君の瞳に映りたくて。



「でも、なんで香坂も呼んだの?
和泉と二人で過ごせばいいじゃない。」


「だってさ、年越しは私行けないじゃん。
明日からは引っ越しの準備であんまり時間ないから、みんなで集まるなら今日しかないの。」


「そっか…もうそんなに日がないんだもんね。」


「もう、暗くならないでよね!
早く食べて早くケーキ作ろ!」


「…うん。」


そんな寂しそうな顔しないでよ。
私まで…寂しくなっちゃうじゃん。

最後までいっぱい笑いたいよ、私は。


「………ごちそうさま!」


「え、はやっ」


「美乃里が遅いんだよ!
早くやるよ!」


辛気くさいのは大嫌い。
泣いても笑っても一緒なら、私は笑っていたいから。


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