君の瞳に映りたくて。

和泉said



***


「ねぇ、もう5時過ぎたよ?
みんなまだ来ないの?」


「ん?あー、そうだな。
まぁそろそろくるんじゃね?
っていうか優衣が早すぎなんだよ。」


「え、そうかな?」


今日は17時集合って言ってたのに、今俺んちにいるのは優衣だけ。

しかもこいつ、16時過ぎに来たし早すぎ。


舞桜は今日榑林と遊ぶって言ってたし一緒に来んのかな。


ピンポーンー


「あ、来た!
ちょい出てくるわ!」


俺は急いで部屋を飛び出した。
舞桜かもだし。


「はい!
………あれ、祥也と榑林だけ?
舞桜は?榑林一緒じゃなかったの?」


「あー…うん。一緒だったよ。
とりあえず上がるね。」


「え、あ、おう。」


………榑林どうしたんだ?
機嫌悪いのか…?


「あれ、そういえば榑林の彼氏は?」


「あぁ、遅れるんだってさ。」


「ふーん、そうなんだ。
俺、榑林の彼氏にめっちゃ会いたいんだよ~。」


「え、なんで?」


「なんでって…言われてもなぁ」


まさか生き霊になってた頃に世話になりました、何て言えねーし。


「あ、祥也も上がれよ。」


「………あぁ。」


なんだ?こいつも機嫌悪いのか?
めっちゃ暗いな。


< 438 / 500 >

この作品をシェア

pagetop