君の瞳に映りたくて。
「舞桜、どうして…?」
そう思ったのは俺だけじゃないようで、後ろの榑林が舞桜に聞いた。
「美乃里には言ったじゃん。
やることが終わったら、日本へ帰っていいってお父さんが約束してくれたって。」
「え、もう終わったの?もういいの?」
「うん、まぁね。
実はね、先生のおかげ。
ね、先生。電話してくれたんでしょ?」
「俺?まぁ一回だけだけどな?」
…………なんなんだ?
電話?やること?
意味不明なんだけど
「…とりあえずそこ、私の席だから。」
「…………あぁ、ごめん」
俺は舞桜の席を立って、自分の席に座った。
…………なんとなく、舞桜の目付きが前とは違う。
俺を見る目が違うのか、なんなのか…
こいつ、こんな笑うの下手だっけ。