君の瞳に映りたくて。



「まぁでも春翔も部活一番のやつだけど彼女はいるし、見た目の問題でもあるのかもだけど。」


「う、うるさいよ!」


どうせ可愛くないよ。凡人だよ。
短距離専門だから足だって太いよ。

……ついでに記憶力も悪いしさ。
頭も悪いし。


私にできることは英語がしゃべれることと、足が速いこと。
あとはお金が出せることくらい。


ほんっと平々凡々の女ですよ、どうせ。


「って、香坂だって彼女いないんだから、人のこと言えないじゃん!」


「俺は作らないだけ。告白くらいはされるわ。」


……そうですか。
そうですよね。私もあなたがかっこいいと思うよ。


「……彼氏いなくたって楽しいし。
今は部活が私の彼氏なの!!」


「それ言ったらまじで寂しい女になるからやめた方がいいと思う。」


…………この男は~!!


「あー、まじで笑いとまんねー…!」


……隣で爆笑してるこの男も…
言っとくけど私はあなたが好きなんですからね!!
ったく!



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