君の瞳に映りたくて。
ピンポーン…
「あ、来た来た。」
いきなりインターホンがなり、おばさんは喜んで外へと向かった。
そしてしばらくして来たのが…
「げ、母さん…」
俺の母さんだった。
「げ、とは何よ。文句があるならあんたが出ていきなさい。」
「はいはい、じゃあ俺は舞桜と部屋に…」
「それはだめだ!」
……なんつーか、うるささが増した。
俺が言うのもなんだけど。
昔から、俺らの母さんは仲がいいもんなぁ…。
「なぁ、母さんたちっていつから仲がいいわけ?」
「私たち3人は小学校が一緒だったの。
百合子と宮下くんはその頃からすっごい仲良かったの。
高校で、お父さんも加わったって感じかな。」
「へー、じゃあ4人とも仲いいんだ?」
「そうよ。」
へぇー…それじゃあ俺と舞桜もあの頃仲良くなって当たり前だったってことか。
「さてと、私そろそろ走りにいこうかな。
今日走ってないし。ちょっと着替えてくる。」
そういって、舞桜がリビングを出ていって、しばらくしてジャージ姿の舞桜が戻ってきた。
「春翔は?走りに行く?」
「行く!!」
なんつーか、この3人についていけなくて、俺は舞桜とここから逃げ出した。