君の瞳に映りたくて。
「なぁ、向こうでなにしてた?
やらなきゃいけないことってなに?」
「アメリカで?」
「そう。」
「じゃあちょっと離れて?
ソファ座ろうよ。」
「……仕方ないなぁ。」
俺は後ろに抱きついたまま、ソファへと移動した。
「や、ちょっ!」
「ん?なにか問題ある?」
で、そのまま俺はソファに座り、舞桜も俺の足の間に座らせ、腰に手をまわし、舞桜の頭に俺のあごを乗せた。
「普通に座ろうよ」
「俺にとっては全然普通。
早く話してよー」
「や、やだ。
離してっ」
「えー。
………優衣はこれ好きだったのになぁ…」
「は?」
やば!口に出てた!!
「あ、いや、別になんでも…」
「……離して。帰る。」
「え!ムリ!なんで!」
「私も無理。離して。」
「そんな怒んなよー。
ごめんって。」
「どうせ、私のこと抱きしめて優衣ちゃんのときとのこと思い出してたんでしょ?」
「違うって!」
「じゃなきゃ優衣ちゃんの名前なんて出てこないじゃん。」
「そう、かもだけど…「ほら、そうなんじゃん。」
「だから違うって!」
「帰る。」
絶対離すもんかと思って力を入れていたのに、舞桜はあっさり俺の腕を動かし、歩き出してしまった。
「ちょ、待てって!」