君の瞳に映りたくて。
「それよりさ、アメリカで何してたの?」
「あぁ、そうだった。
ま、自分なりのけじめかな。」
「けじめ?」
「うん。」
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私はあの日…アメリカに帰ってすぐ、リアン会いに行った。
「あ、帰ってきたんだ?
早かったね。」
「うん。ついさっきね。
……ね、ちょっといい?」
「あー、うん。上がれば?」
「ううん、部屋じゃなくて、外がいい。」
「…わかった。」
もう、私はリアンの部屋には入れない。
二人きりにはなれない。
だから、私は近くの公園にリアンを連れ出した。
「なに?」
「……あのね、私リアンのことを好きになることはないと思う。
私は小さい頃から、ずっと一人の人に夢中だった。
昔も、今も。
だから…リアンも前に進んでほしいの。」
「……和泉くん?」
「…うん。」
「お父さんは納得してるの?」
「親は関係ないよ。
私の人生は、私が決めてく。
決められた未来なんて要らないから。」
「……そっか。
わかった。」
「……いいの?」
「もともと俺は舞桜に好きなやつができたら諦める予定だったし。
舞桜が本気でそいつのこと好きなら、俺は応援するよ。」
「……ありがとう。」
「帰るか。」
「……リアン一人で帰って。
私いくとこあるからさ。」
「じゃあ俺も行くよ。
一人はまだ怖いだろ?」
「ううん。一人でいく。
一人じゃなきゃ意味がないの。」
「……そっか、わかった。
じゃあまたあとでな。
年は一緒に越すだろ?」
「まぁ強制的にだけどね。」
「はは、じゃあまたあとでな。」
「うん、バイバイ。」