君の瞳に映りたくて。
「ねー、今日は一緒に帰れる?」
「あー…えっと、今日は寄るところあるからごめんね。
一人で帰る。」
「どこ行くのー?」
「内緒。」
「ちぇーっ。」
なんとなく…春翔は私と帰るとき、私より早く着替え終えている。
付き合う前は私より遅くまで自主練してることだって普通にあったのに。
たぶん、私を待たせないように早く練習を切り上げてる。
私はもう、春翔の邪魔はしたくないから。
「じゃあ明日の朝は?」
「朝は別々の方がよくない?」
「えー!じゃあ明日の帰り。」
「明日は…美乃里と約束があるから。」
「え?
…あ、そうだね!」
「ちぇーっ。
榑林はいつも舞桜と一緒にいるんだから、放課後ぐらい舞桜を解放しろ!」
「あんたも十分一緒にいるでしょうが…」
そして先生が来たから、春翔は離れて祥也のところへ戻っていった。