君の瞳に映りたくて。
「なに?どうしたの?急に。
和泉と一緒に帰りたくないの?」
「そういうわけじゃないんだけど…
私がいると春翔の足手まといになっちゃうから。
ごめんね、急に。
話し合わせてくれてありがと。」
「なに?なんかあったの?」
「んー、なんかねぇ
春翔、私と付き合ってから部活に遅刻したり、自主練の時間減らしたりしてるんだよね。
あんなにサッカーが好きだったのにさ。
なんかちょっと変わったんだよね。」
「ふーん、そうなんだ。
なるほどねー。」
「日曜日には試合もあるみたいだし、それまでは頑張ってもらいたいからさ。」
私はそういって、列に並んだ。
挨拶と準備が始まるからね。
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「はぁー、やっと走れるー!」
「それさっきもいってたけど。」
「もう朝からずっと走りたかったからね!
思いっきり走ってきますよ!」
「ハイハイ、わかったわよ。」
今日は校外に出て、マラソンコースの一部を走る。
本番では男子7キロ、女子が5キロと別だけど、練習では3キロ。
男子は大分大変になるね、本番。
「よ、お嬢様。」
「…その呼び方はやめて。」
スタンバイしてる私の横に、今度は関口隼人がきた。
「へー、やめてとか言えるんだな、お前も。」
「はぁ?バカにしてんの?」
「バカにしてんのはそっちだろーが。」
「私のこと嫌いなら話しかけてこないで。
こっち来ないで。」
「もう走るだろ。
俺、お前には勝ちてーから。」
「は?無謀なことはやめなよ。」
「バカにすんなよ。」
…なんなんだ、こいつ。