君の瞳に映りたくて。
「悪かったよ。」
……謝った?こいつが?私に?
本当に?
「確かに最初は好奇の見てた。
こいつすげー金持ちなんだなって。
でも今はお前に興味がある。
お前が金持ちだからとかじゃなくて、純粋に。」
「……なんでまた急に?」
「俺に歯向かうやつってあんまいねーから。
どんだけ気が強いんだよ。」
「……あんたはあんま怖くない。
見た目が陽気だから。
あんたの目は怖くない。」
怖さで言えば、最初の頃の祥也の方がよっぽど怖い。
本気で敵に回しちゃいけないような……
「それに、アメリカで慣れちゃうとさ、あんたみたいのって全然怖くないの。
アメリカのヤバイやつは平気で拳銃向けてくるから。」
「は?拳銃?」
「護身用で持つのを許可されてる。
申請すれば、だけど。
私も持ってたし。」
「は!?」
「今は持ってないけど。
日本じゃ銃どころかナイフもだめだし。
認められてるのはせいぜいスタンガンとか。」
「……持ってんの?」
「前は持ってなかったけど、今は持ってるよ。
スタンガンじゃなくて、催涙スプレーだけど。」
「あぁ…そう。」
「さっき、私のカバンあさってたくせに見てないんだね。」
「別に本気で見てた訳じゃねーから。」
「あ、そ。」
私はそれだけ言って、歩き出した。
「おい、ちょい待てよ。
まだ聞きたいことあるんだけど」
「なに」
「そうツンツンすんなよ。」
……するでしょ、普通。
あんたのさっぎでの人間性見てたら。
「春翔のどこがいいわけ?」
「は?またそれ?
あんたに言うつもりはないけど。」
「なんでだよ。」
「……なんとなく」
「じゃあ見た目だけで春翔を選んだって思っとくわ。」
「……好きにすれば?」