君の瞳に映りたくて。



2年6組ー

ここが和泉のクラス。
そして、私と美乃里のクラスでもある。


「今日は部活なんだよねー?」


「今日は夕方まで部活なんだよ。
ごめんな、一緒に帰れないけど」


「ううん、仕方ないよ!頑張ってね!」


そんなやりとりが教室入り口で行われてるから、私たちも廊下で待機。
邪魔しちゃいけない雰囲気だもん。


「じゃあ…またね?」


「あぁ、またな。」


やっと終わった、朝の別れの挨拶。
これが毎朝だもん。すっかり慣れたよ。


「おっはー」


そうやって元気に挨拶して入る和泉に、みんなも挨拶をする。
本当に友達が多いと思う。


「舞桜もいい加減、挨拶くらいしなよ。」


「………まぁ…いつかは…」


「あんたそんなんじゃ名前も覚えてもらえないでしょ!
せっかく同じクラスになったんだから仲良くなるチャンスじゃない。」


「もう、美乃里は忘れろっていったり仲良くなれっていったり。
私はどうすればいいの?」


「はっきりしないからイライラするんでしょ!!」


「…………すみません。」


美乃里が怒って教室に入ったから、私もあとを追いかけて今日へ入った。


「おはよー」


「おはよ!久しぶり~」


女の子なら普通に挨拶くらいできるんだけどね。
中学までは女子校だったからなんか慣れない。


「でも、よく話したこともないのに好きになるよね。」


「………ふふ。」


「なに、気持ち悪い。」


………話したこと、ないわけじゃない。
ちゃんと会話したことあるもん。


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