君の瞳に映りたくて。
「で、春翔んちはここ曲がった…ここ。」
「え、ここ!?」
「なに、そんなびっくりしてんの?」
いや…だってうちの斜め前だよ?
こんな近くだったの?和泉さんちは。
「……ここが俺んち?
え、舞桜んちあそこじゃん。」
ほんっと近い。
なんで気がつかなかった?
もうここにきて1年半たったのに……
「さてと、ここまで俺は教えたんだ。
いい加減教えろよ。」
「え、な、なにが?」
「とぼけてんなよ。
理由があるからわざわざ俺に声をかけて、金までだしてついてきたんだろ?
話せよ。」
「いや、あの…」
って…なんか迫ってきてる!?
ちょ、待った…近いし、怖いんだ、けど…
……和泉?
「舞桜を責めんなよ。」
和泉はそう言って、また手を突き出した。
「た、だめ!」
私の声が間に合ったのか、間に合わなかったのか、香坂は少し動いただけで済んだ。
「よかった…」
「な、なんだ…今の…」
……もう、言うしかないか…