君の瞳に映りたくて。



「来年は舞桜は誰と見るんだろうなー、この花火。」


「もう来年の話?まだ始まったばっかりなのに。

まぁ、一人かもしれないし、美乃里が彼氏と別れれば美乃里と行くかもしれないし、私に彼氏ができれば彼氏とかもしれないし……先のことはわかんないよ。」


「そこに俺っていう選択肢はないんだ?」


「だって彼女いるじゃん。」


「美乃里ちゃんて子は彼氏と別れればって選択肢あるじゃん。」


「んー…だって和泉と優衣ちゃんは別れる感じしないもん。1年付き合ってるのにずーっとラブラブで。
和泉だってすっごい優衣ちゃんのこと好きなんだし、むしろ和泉には優衣ちゃんしか選択肢がないよ。」


「ふーん。」


…聞いといてその反応って。
冷たいなぁ…


……そりゃ私だって和泉と一緒に来年も見たいけどさ。
どうせ叶わないもん。和泉がどれだけ優衣ちゃんのこと好きか知ってるから。

私の恋が叶わないものだってちゃんとわかってるから。



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