君の瞳に映りたくて。



それから冷凍パスタを食べて、私は和泉と香坂の家へと向かった。


「でも、香坂の家も近くてよかった。」


今日も私は怪しまれないようにスマホを耳に当てて。


「よかったの?」


「え?遠いよりは良くない?
香坂は和泉の事もよく知ってるしね。」


「俺のためなんだよね?」


「え?うん、そうだけど…どういう意味?」


「ううん、それならいい!」


………よくわかんないなぁ。
和泉ってよくわかんないことが多いね。
もっと色々知りたいよ。あなたの考えてること。


「でも、なんで今日はスカートなわけ?」


「え?なんで?だめ?変?」


「いや変じゃないんだけど」


「………なに?」


「なんでもない。」


………なんなんだ!
昨日、優衣ちゃんに会って思った。
私の女子力、かなり低い。

和泉の隣にいるにはあのくらい頑張らなきゃダメなんだ!!と。
だから今日は珍しくおしゃれをした。
服にも気を付けたし、化粧もしてポニーテールもおろした。


………なのに反応が微妙で悲しいんだけどさ。



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