この夏の贈りもの
木の下
有馬が行ってしまってから少ししんみりしていた教室内。
しかし裕と翔が相撲で勝負を始めてからすぐに元の調子に戻っていた。
ほんと、みんな仲が良いんだから。
見ていてほほえましくなってきて、思わず顔が緩んでいた。
「ねぇ、チホちゃん」
そう声をかけられて視線を向けると、和がおずおずと隣に座って来た。
和とはこのメンバーの中で一番話している回数が少ない。
元々大人しい性格のようだ。
「なに?」
「その髪、熱くない?」
そう言われて、あたしは自分の髪に触れた。
胸元を隠すために腰まで伸ばした髪。
「ん~、もう馴れちゃったから」
長すぎて所々で絡んでいる。
「切らないの?」
そう聞かれて、あたしは一瞬返事ができなかった。
髪の毛は自分を守るためのものになっていたから、それを切ってしまうという発想はなかった。
しかし裕と翔が相撲で勝負を始めてからすぐに元の調子に戻っていた。
ほんと、みんな仲が良いんだから。
見ていてほほえましくなってきて、思わず顔が緩んでいた。
「ねぇ、チホちゃん」
そう声をかけられて視線を向けると、和がおずおずと隣に座って来た。
和とはこのメンバーの中で一番話している回数が少ない。
元々大人しい性格のようだ。
「なに?」
「その髪、熱くない?」
そう言われて、あたしは自分の髪に触れた。
胸元を隠すために腰まで伸ばした髪。
「ん~、もう馴れちゃったから」
長すぎて所々で絡んでいる。
「切らないの?」
そう聞かれて、あたしは一瞬返事ができなかった。
髪の毛は自分を守るためのものになっていたから、それを切ってしまうという発想はなかった。