恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~
恋は忘れたころにやって来る


もちっとした肌……

思わず食べてしまいたくなるような、
ぷるんとした唇まで……あと数センチ。

「早く来て、晃太」

彼のキラキラした、
つぶらな瞳と視線を絡める。


「そう。晃太、こっちよ。こっちに来るのよ!早く」

晃太が、満面の笑みで私に向かって、
ダイブする。


んぎゃーっ!!

晃太は、勢い余って
私のおでこに激突した。

「ああ……残念」

まあ、仕方ないか。

晃太は、私の甥っ子。

おまけに生後半年だし。


「いやぁ~かわいい」

唇をつき出して、その愛らしい唇を、
無理やり奪ってやろうか。

やっと首の座ったばかりの男の子に、顔を近づける。

キスするみたいに、唇をつき出して。

もう少しで、
既成事実達成というときに、
にゅうっと横から猛烈な勢いで、腕が伸びて来て、大事な彼を持っていかれた。


「ケチ」
< 1 / 267 >

この作品をシェア

pagetop