恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~
ここまで来るの?なんで?
葛城さんが?ええっ?
早くここを出よう。急がなきゃ。
何でもいいや。
ストック用に鶏肉と、野菜を適当に買っておこう。
調味料は諦めよう。
もう少し、ゆっくり考えたいけど。
20分で彼が来てしまう。
急いでレジに並び、買い物を済ませた。
袋詰めしているときに、店の入り口から慌てた様子で、彼が飛び込んできた。
えええっ?早すぎる。
10分たってない。
「葛城さん……」彼と目が合った。
息を切らして、彼は私の進路をふさいだ。
「やっぱり、20分は待ってくれないと思った」
葛城さん、息が上がってる。
「ウソつき。すぐ近くにいたなんて」
「5分で行くと言ったら、速攻で店出てしまうだろう?」
「そうかもしれません」
「それ、持つよ」
「いいえ」
「いいから、貸して」
彼は、私の手から強引に荷物を持った。
葛城さんがゆっくり歩いてくれる。
私は、彼と並んで歩く。