恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~
「葛城さん」
「和泉、恋に落ちるのに、時間はいらないんだ。あっという間に恋に落ちてどうしようもなくなる。それは、ありうることだよ。
それに、誰と恋に落ちるかなんて、相手を選ぶことは、誰にもできない。
それを経験のない君に伝えるのは難しけど。
だから、まず、俺のこと知って欲しい。俺のこと理解して。
この目でしっかり見て、心で俺の気持ちを感じて。
そうやって全部理解して。
少しずつでいいから、お願いだから、俺のこと好きになって」
「私の気持ちを知って、何の意味があるの?」
私の返事を聞くと、彼はさらに興味を持ったのか目を輝かせた。
「意味があるよ。俺にとって、君の気持ちがどこにあるのか、今、一番に知りたいことだ。
君の気持ちがとても重要なんだ」
「でも、あなたには、真梨香さんがいる」
「和泉、真梨香のことは関係ないんだ。俺の心の中には、彼女は一度もいたことはない。
彼女とは、男女の関係になったこともない。
俺にとっては、真梨香は仲間みたいなものなんだ。
彼女と生活まで共にするなんて考えていない。
でも、君の事は、どうでも良くないんだ。
毎日、一時間とあけずに君の事考えてる。それだけ、言いたかった」
「葛城さん」
「それに、今日は君に会えてよかった」
「ん?」
「ちゃんと、君は、こうして、俺が投げた網に引っかかってくれてる」
「なんのこと?」
「キス、し続けたから、俺のこと好きになっただろう?」
「まだ、好きだってはっきりしてないわ」
「それはそのうち分かるよ。
俺は、君に会った瞬間に、分かったけどね。
だから、こうして君に毎日キスしないと眠れない。好きだよ。和泉」