恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~



「お前、葛城さんのことどう思ってるんだ?」

「どうって、別に」

いきなりな質問で、私はメニューを落としてしまった。

畳に落としたメニューを拾いながら言う。

「今日、葛城さんと一緒にお昼を食べたんだけど。俺が食べてた弁当のおかずを、葛城さんがなんで味まで知ってるんだよ」

私は、なんて答えたらいいのか分からず言う。

「ノーコメント。そんなこと、佐野君に関係ない」

「俺がどうこうって言うより、お前、分かってるのか?あの人には……」

佐野君の顔がぐっと近づいた。

「分かってる。真梨香さんには会ったことあるもん」

「違うって、お前全然、分かってないだろう?
和泉がいくらあの人を好きでも、あの人にはもう決まった人がいる。
お前がいくら好きでも、結局は婚約者のところに帰っていくんだぞ」

「だから、大丈夫だって」

「大丈夫じゃないだろう」

「佐野君だって、どうしたの?もし、あなたの言う通りだとしても、私がどうなろうと関係ないでしょう?」

「どういう訳か。危なっかしくてどうにも見ていられない。お前が泣くのわかってて、そのまま放っておけるか」

「お節介」

「それより、昨日、葛城さんと一緒だったのか?」

「あなたに話す義務はないでしょう?」

「やっぱり、一緒だったのか?」
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