恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~

「晃太も早起きだね」

「うぅー」晃太が、手を伸ばして、食べかけのリンゴをくれるって渡してくれる。

私は、リンゴの欠片を受け取って、自分の皿に置いた。

晃太は、リンゴはあまり好きじゃないんだろうな。

「買い物って?」私は、晃太の指を拭いてやりながら、妹に話しかけた。

「ショッピングモール」

「最近出来たんだよね」

そういえば、かなり前の記憶だった。何も考えずに適当に答えた。

「最近でもないよ。5年も経ってるもん」

「そうだっけ」

愛美が晃太を連れに来た。

晃太は、手を拭いてやった伯母のことなど忘れて、新しく買ってもらったおもちゃの方に気を取られている。


私は食べ終わった食器を洗って、テレビでも見ようとした。

「和泉、まだ着替えてないの?」

「着替えてないって、ええ?もう行くの?」

ショッピングモールに開店と同時に行くわけ?

「当たり前じゃん。布団干し終わったし」

「はい。すぐに支度してきます」

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