恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~
「ごめんなさい。余計なこと言って」

「そのうち、言わなければならないことだったから。気にしないで」

「あの……両親の前で言ってくれたことは、本当なの?」

「ん、もちろん、本当だよ。婚約の事で反対されても、諦めるつもりはないから」

「はい」

「なんかこう、いつも手に触れてないと落ち着かない。仕事は変わっても生きていけるけど。君は他の人とは、取り換えがきかない」

「そ、そんな大したものでは……」

「君は、確かにすごく高価なものって感じはしないけど。取り換えがきかないんだ。別のものだと、どうしてもしっくりこない」

「気に入った枕みたいな……」

「和泉、もう少しいいものだよ」

「私は、ぬいぐるみでも枕でも葛城さんのそばにいられれば、それでいいです。葛城さんの役に立てばもっといいです」

「君って人は」

「どうかしましたか?」

「さらっと、凄いこと言うね。そこが好きになったんだけど」

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