恋のルール教えて下さい ～憧れの課長と大人の恋～

「本当にいつも通りですよ。ほら、これ見て下さい」

私は携帯の画面を彼女に向けて、愛らしい晃太の動画を再生した。


「なによ。この赤ん坊」

真梨香さんは多少警戒したものの、動画を見るために携帯を私の手から取り上げた。

「かわいいでしょう？ほんと天使なの」音声を聞くだけで、反射的に私の表情が緩む。

「だから、赤ん坊が何だっていうのよ」

「彼、これを見てたら、俺にも、その赤ちゃんに見せる笑顔見せてくれって言ったわ」

その時のことを思い出すと、自然に笑みがこぼれて来る。

真梨香さんは、しばらくポカンとしていたけど、ふと我に返って

「ほんとムカつくわね。あんたなんか、一回、死ねばいい」と言い捨てた。