恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~
「まずは、ファッションだけど。幸い私の服でも入りそうね。
胸はきついかも知れないけど。詰め込めば大丈夫ね。

まず髪を何とかするでしょう。その後メイクしてもらって家で服を選びましょう」

ハンドルを握りながら、トントンときれいな指で叩いている。

「どうしたんですか?結婚式でもあるんですか?」

「あのねえ。ドレスアップする時って、結婚式しか思い浮かばないの?」

交差点に差し掛かって、真梨香さんが軽快にハンドルを切った。

乗りなれてるのか、運転する姿が格好いい。

「ここよ」

豪快にハンドルを切って駐車場に車を止めると、ドアを開けて車を降りた。

そして、ドアに触れないように慎重に外に出ようと思ってる私を置いて、さっさと行ってしまった。

「なにしてるの。早くしてよ」そう言って一旦振り向くと、真梨香さんはオシャレなビルに入って行った。
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