彼女には秘密があって、
ってなんて、そんな事が言える日がくればいい。


だけど、俺はそこまで気持ちになんて余裕はない。


アイツの前だと理性を忘れて、気持ちを抑えられなくなる。


だから、アイツを傷つけてしまった。


「葵…もう私たち、やめに…しよ?」


俺らまだ始めてもいない。


「どうして、こんなこと…」


こんなこと?お前を見てると腹がたつ。


「私のこと、嫌い?」


うん、嫌い。だけど…


「私は…」


それ以上何も言うな。これ以上言ったら、


「その口塞ぐよ?」


ムカつくやつ。だけど、その笑顔に俺はどうしようもなく、胸が苦しくなる。“愛してる”


その一言は、








いつ言えるのだろうか。
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