ユキ。【完】
ユキが愛おしそうに、包み込むように彼女を見つめる。
あんなユキの嬉しそうな顔をわたしは初めてみた。
あんな顔、出来るんだね。ユキ。
いつもユキは気怠そうな、無気力な顔をしていたから。
そして、自然に手を取り合いユキは街の雑踏の中へと消えていった。
『…ごめんな。愛してやれなくて』
これがわたしに向けられた最後のユキの言葉。
「ユキ、幸せ?」
わたしは、
わたしは……。
あんなユキの嬉しそうな顔をわたしは初めてみた。
あんな顔、出来るんだね。ユキ。
いつもユキは気怠そうな、無気力な顔をしていたから。
そして、自然に手を取り合いユキは街の雑踏の中へと消えていった。
『…ごめんな。愛してやれなくて』
これがわたしに向けられた最後のユキの言葉。
「ユキ、幸せ?」
わたしは、
わたしは……。