ALONE
学校



教室に入る。



朝のSHR前は1番教室が賑やかだ。


みんな自分達の話に夢中。


俺が昨日休んだことに気付いてる奴なんか一人もいない。



『おはようジン君♪昨日どうしたの?』



一人いた…


不覚にも親友と表現してしまった偽善野郎。


『おはようカイト。悪いけど屋上付き合えるか?』



『何?急に。まぁいいや♪行こう屋上♪』





屋上



周りに他の生徒はいない。


カイトは別人に変わる。



『で?なによジン。』


いつか頃合いを見計らって

クラスの連中の前でコイツの化けの皮を剥がしてやりたいが…


その『いつか』が今の俺にあるかはわからない。



俺はカイトにここ2〜3日の出来事と


兄貴の話を断片的に話した。




カイトは俺に聞く



『…学校やめんの?』



首を傾げる俺



『正直俺もわからない。』


『そっか…』



カイトは勘がいい。


その時点で俺が


平凡な日常とは掛け離れた出来事に首を突っ込んでいると悟ったようだった。


しばらくの沈黙のあと


カイトは重い口を開いた。
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