ALONE
次の日


俺は噂好きの高校生達の間で昨日の一件で有名になっていた。


誰も見ていた奴はいないはずなのに。


どうやら昨日ボコした連中は3年の不良グループのリーダー格だったらしい。


強いて言うなら番長ってやつ?


くだらねぇ。


昭和の漫画じゃあるまいし。




休み時間に来客が3人。


まずボクシング部の先輩。


そして柔道部の先輩。


二人とも部への勧誘だった。


俺は丁重に断る。


俺の武術はあくまで我流で仕上げたもので、ルールという枠で縛ると途端に威力を失ってしまうんだ。


所詮ガキのケンカレベル。


わかってんだよ。



もう一人の来客は女。


ブランド物の指輪をつけたちょっと派手な女。


正直このテの女は苦手だ。
< 12 / 306 >

この作品をシェア

pagetop