ALONE
外に出ると風が肌寒かった。
季節は秋に変わる。
『なぁジン。お前変わったな。雰囲気が柔らかくなったよ。』
先輩はいつだってお見通し。
俺は
『そうっスか?』
と笑って首を傾げて見せた。
俺はFXにまたがり
『じゃぁ…そろそろ行きます』
と先輩に言い
エンジンをかけようと
右手をキーに伸ばした。
先輩がその手を不意に掴む。
先輩の顔を見ると
その顔に笑みはなく
真っ直ぐに俺を見る。
『…必ずまた来いよ』
俺はただ一言
『はい。』
と言い
自分の家路へとバイクを走らせた。
『なんで急に会いに来た?』
『お前なんかあったか?』
そうゆう類の話を
先輩は俺にしなかった。
きっと何かを感じていたんだろう。
あえて聞かない先輩の優しさ。
これが最期だなんて俺に思わせない優しさ。
帰りに見た月がとても大きく
綺麗だった。
多分今日は満月だろう。
トオル先輩
あなたはいつだって
俺の誇りです。
季節は秋に変わる。
『なぁジン。お前変わったな。雰囲気が柔らかくなったよ。』
先輩はいつだってお見通し。
俺は
『そうっスか?』
と笑って首を傾げて見せた。
俺はFXにまたがり
『じゃぁ…そろそろ行きます』
と先輩に言い
エンジンをかけようと
右手をキーに伸ばした。
先輩がその手を不意に掴む。
先輩の顔を見ると
その顔に笑みはなく
真っ直ぐに俺を見る。
『…必ずまた来いよ』
俺はただ一言
『はい。』
と言い
自分の家路へとバイクを走らせた。
『なんで急に会いに来た?』
『お前なんかあったか?』
そうゆう類の話を
先輩は俺にしなかった。
きっと何かを感じていたんだろう。
あえて聞かない先輩の優しさ。
これが最期だなんて俺に思わせない優しさ。
帰りに見た月がとても大きく
綺麗だった。
多分今日は満月だろう。
トオル先輩
あなたはいつだって
俺の誇りです。