ALONE
シュウジは目を丸くして聞く。


『なんやて?』




『お前を一発殴りたい。』


シュウジは『そうかそうか』と声をあげて笑った。


『せやなぁ…そうさせてやりたいのはやまやまなんやけど…もうこの瞬間から俺とお前は運命共同体。やるなら全部終わってからにしてくれや♪』






OKシュウジ。


お前と決着をつけるのは


まず俺の兄貴を殺した奴を捕まえてからだ。


そして俺は一つ



この3日間気になっていたことを聞いた。


『お前さ、どうして10年も前に兄貴を殺した犯人を捕まえようなんて考えたんだ?お前に何のメリットがある?』




短い沈黙…






シュウジの顔から笑みが消えた。



『…なぁジン。


お前に一つ教えとくわ。


お前にとって俺に聞くその『どうして?』はただの素朴な疑問かもしれん。


ただこれから踏み込む世界で


不用意に知りたがる奴は…







死ぬで?』
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