ALONE
…と思ったんだが



それじゃまるで俺がコイツに『ハイ私は無知なガキでした』と認めるようなもんだ。



…我慢。



『とりあえずジン、明日お前は午後6時に繁華街の路地裏にあるバーに来るんや。バーの名前はシエスタ。遅れたら命ないで。』



冗談には聞こえなかった。


『あ、そうそう。ちなみに明日は商談やからお前スーツで来い。』



…商談?



…スーツ?


のっけからヤバイ臭い…



俺は今頭の中によぎった質問の数々にパンチを浴びせた。


もう迂闊に聞いてはいけない。


俺が踏み入れた世界はもう今までとは全く別の世界。



郷に入っては郷に従えということわざがある。







どうやら昔の人は俺より賢かったようだ。



『ほなまた明日な♪』



シュウジはゼファーにエンジンをかけ


何回かアクセルを回し爆音を作ると


雨の降る霧の中に消えていった。



その時ふと感じた









俺…





マジで死ぬんかな?
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