ALONE
理解した。


物言わぬ大将は動揺せずどっしりと構え


下っ端が口八丁に説明するのは昔からの定番だ。


しかし


俺が不安げにアホ面さげてシュウジの言うことにいちいちうろたえてたら


その立場は逆転し


口八丁に説明するシュウジが大将となる構図に変わる。


更に言うならこの世界は『信用』が全て。


俺が黒幕だと瀧本が感じれば


出会って数分の男の話になんて乗るわけがない。




クソ…



コイツ全て計算してる。



『話を進めようか。

俺が吹っかけた1000万。

アレは軍資金や。

前に説明したようにチームは共通の目的がないと動かん。

この一件は完全に俺らの私情や。

まずみんな動かん。

けどな、中には趣味で参加しとる奴もおる言うたやろ?

コイツらは金で釣れる。

一人あたり100万の報酬と考えて

5人動かせれば文句なし。

一人あたり1000人分の働きをしてくれる奴らやからな。

それに小数精鋭の方が利口や。

基本足を使った犯人捜しは俺とお前の二人。

集団は目につきやすい。

けどどうしても人数が必要な時は一時的に瀧本から兵隊を借りてくりゃいい話や。』
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