ALONE
俺は不快感を露にし


まだ吸って2〜3口のタバコを灰皿に擦りつけた。


シュウジは満足そうに笑う。


『さ、そろそろ俺らも行こか。我らがアジトへ♪』



シュウジは鍵を人差し指に通し


クルクルと回しながら店を後にし


少し遅れて俺もその後に続いた。


シュウジはゼファーにまたがり何度か爆音を作ると車道へ合流する。


俺もFXにまたがり後に続く。




20分後





俺等は赤茶色のレンガ状の壁面で統一された11階建てのマンションの前にいた。


部屋は2階の角部屋。


シュウジいわく


外からも見えにくいし


見つかってもその気になればベランダから飛び降りて逃げられるかららしい。


シュウジは『着地には気をつけなアカンな♪』と冗談ぽく言ったが…









俺はその日がないことを切に願う。
< 157 / 306 >

この作品をシェア

pagetop