ALONE
『お前の記憶も案外アテになるもんやな♪』


シュウジは笑う。


『…てめぇ…紛らわしいこと言いやがって』





『悪い悪い。でもな、まだ何もわかってへん。その男がホントに同級生やったんなら身元も探れるが…そいつが誰なんかも今はわからん。』




確かにシュウジの言う通りだった。




『殺した犯人の可能性もあるし、また別の人間っていうフシもある。


ただ…







あのなジン…俺の中に



ある確信があるんや。』






『…確信?』





『そや。恐らく…兄貴はなんらかの事件に絡んどって…




消された。』





俺も今までのシュウジの口ぶりで薄々気付いていた。




『…単なる通り魔的な犯行じゃないってことか。』




『その通り。



ただここからは俺の予想なんやけど…



まずこのパソコンの情報が消されてることから察するに…



お前の兄貴は何か情報を握っとった。



それは恐らく…



殺した人間側にとって公にされたら致命的な情報のはずや。』
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