ＡＬＯＮＥ

『ジン…落ち着け。


冷静に考えてみ？


コインロッカーに預けられとるもんが…


１０年も放置されたままそのままになっとる思うか？』



…




その通りだ。




俺は見失っていた。



シュウジは更に言う。



『だいたいのコインロッカーはな、定期的に管理しとる人が見て回っとるんや。

恐らく預けっ放しでそのまま放っておかれんのは長く見積もって１週間くらいやろな。

その後鍵を変えて中のモンを回収。

回収されたモンは倉庫に送られる仕組みのはずや。』



『じゃぁその倉庫に行けば…』



『アホ。

一日にどれだけの回収物がある思うてんねん。

倉庫に置いておかれんのも大体平均して…

一年弱やで。』




俺はわかってはいたが聞いた。



『…その後は？』



シュウジは頭を掻きむしる。



『決まっとるやろ。




廃棄や。』