ALONE
『…そうですか。』


今度はシュウジが聞く。


『聞きたいんやけど10年前に預けられた物って今も保管してはります?』


男は眉をひそめる。


『いや〜…ちょっとわからないな。



でも…



もしかしたらあるかもしれない。』



俺はその言葉の意味を聞く。


『…どういう意味ですか?』


『コインロッカーってところにはね、


色んなものが預けられるんだ。


大体回収するものは日用品やほとんどゴミみたいな物が多いんだけど…


稀になんでこんなものが?って物が預けられてたりするんだ。


例を上げると…


遺書の入ったボストンバッグや…

位牌と一緒に置かれた骨壷なんて物もあったな。

なんか…そうゆう具体的な物なら尚更だけど

ただの置き忘れじゃない

なにか訳アリな感じの物ならなるべく長く保管しておくようにしてるんだ。』



俺はシュウジと顔を見合わせ



男に鍵を手渡す。


『…実は俺達この番号の中に入ってたものを探してるんです。中には何が入ってるかわからないんですけど…』
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