ALONE
エレベーターが開き小走りに狭い通路を駆け抜ける。



そこで俺達が目にした



カウンターに置かれた物



それは…








ケースに入った一枚のCD―R。




日付が書かれたラベルが貼ってある。



恐らくその時回収した人物が貼ったと思われるそのラベルには



10年前の



それも兄貴が殺された3日前の日付と46という番号が銘記されていた。



俺は店員に聞いた。


『…どうして…これが?』


『僕がこれを回収したわけじゃないんだけど…

多分その時46番から回収されたのはこのCD一枚だけだったんだと思う。

コインロッカーにCDが一枚だけ入っていたから…

回収した人は普通とは違う何かを感じたんじゃないかな?

だから処分しなかったんだと思う。』



『そう…ですか。』



俺はある確信を持ってCD―Rを手に取る。



『…シュウジ』




『なんや?』




『…これ兄貴のだ』




『…!?なんで見ただけでそう言い切れるんや?確かに日付を見た限り可能性は高いかもしれんけど…』




『…そうゆう問題じゃないんだ。』




『…あ?』
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