ALONE
決めた。


トオル先輩に俺は聞く。


掘り返されたくない過去かもしれない。


もう2年も前の話だ。


でも知りたい。


興味本位とかじゃない。


トオル先輩とこれからも深く関わっていく上で


俺は知りたい。


ふと入学式翌日のトオル先輩の言葉を思い出した。


『俺はわかってる。でも周りなんてものはみんな自分の言うコトに責任なんて持たない。いちいちイラついてたらキリねぇぞ?』


そうか


多分トオル先輩はその時に悟ったんだ。


真実は自分の中にある。


周りは好きに言わせておけばいい。


ただ…


トオル先輩は自分の真実に反した理解者である大人達の干渉が許せなかったんだ。





昼休み




屋上



俺はトオル先輩を待った。
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