ALONE
またあのファミレスに入る。







今度はいつもの席に知らない女が座っていた。



髪は茶色


ほどいたら胸までありそうな長い髪をアップにし


縁なしの眼鏡


スーツ姿


まるで絵に描いたような社長秘書って感じ。


おまけに美人。





…いや失礼。




とりあえず俺は席に座ろうとしたのだが…


シュウジのご機嫌はまだ斜めだった。



『おい…シュウジ席つめろよ』



シュウジはため息をつきながら渋々座席の真ん中から奥に座る。



『ジン頼むで。あんまり突っ走らんといてや』



『…おいコラお前が言うか?』



そのやりとりを見ていた女が口を開く。



『お坊ちゃん達、喧嘩はそのへんにしてくれない?私の時間はお子様相手にそんなに費やしてあげられないのよ。』



…カチン



『…つーかあんた誰よ?』


俺が威嚇するとシュウジが口を挟む。



『待てジン。

この人は俺が調査依頼した片岡サンや。

ちなみに本庁の刑事サン。

タテついたら逮捕されるで。』



…そりゃ怖い。



『まず俺が電話した用件から言うで。片岡サン説明頼むわ。』
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