ALONE
『そう。


一つ例を挙げるなら…




談合や。



自分達が余分に利益を得るためのマネーゲームを…



公然とやっとった。



国家の財政を使ってやで?


族議員とか言われる奴等からすれば


それは隠れた利権の温床。



で、そいつらはさしずめ俺等からしたら真面目に払った税金を…


つまり国益を


己の私利私欲の為に食い潰す白アリ言うことやな。』






…まだわからない。





『…それがお前の遭った事故と何の関係がある?』




『大ありや。


あの事故のおかげで道路公団は


以前より国から多額の融資の許可を得た。


なんでかわかるやろ?


請求理由は事故によって浮き彫りになった…


安全面での改善の必要性


そしてそれに伴う工事費用とか適当な事言うてな。



それで国から融資を得たら…



イシガミ総裁はその1年後に辞任した。』



…!?



『おい…まさかそいつ…』


『そうや。

そのイシガミ総裁は国騙して

道路公団に融資される資本を水増し請求して…


水増ししたぶんを自分の裏口座に送金したんや。』
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