ALONE
『色んな権力者達が手を組んで…


全てを丸くおさめるために

満場一致で企画した出来事が…


あの日の悲劇や。


ホンマ賢い奴らやで。


自分等が裏口座公にされるピンチを


逆に莫大な利益を産むチャンスへと変えよった。


更に周到かつ残忍。


恐らくこの件には暴力団はもちろん


もっとその筋のプロみたいな奴らも絡んどるやろうな。』



『…その筋?』



『始末屋…


俗に言う殺し屋ちゃうか?』



…思わずため息が出た。



誰がこんな映画みたいな話を信じるだろうか。



いや…



誰もが信じたくない。



ただの人殺しだとおもっていた敵の正体は…



人の仮面を被った



あまりに大きな



強欲の塊だった。



『坂本が自殺。

お前の兄貴は通り魔。

まず表向きそう報じられたとして…

普通に考えればこの二つの事件に同一犯による裏工作があるやなんて誰も思わんからな。

これは間違いなくプロの仕業やろ。』




…俺はもうどうしたらいいのか分からなかった。




なぁシュウジ





俺達は…





一体誰を相手にすればいい?
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