ALONE
『シュウジ。

俺達はこれからどうする?』



『…そうやな


このリストを国税局に持ってくってのも面白いが…


それじゃ俺達がここまで調べた意味がなくなってまう。


それをやるなら最後。


恐らくこの一連の事件には

全ての計画の中心となった黒幕がおるはずや。


さすがにそれがイシガミ元総裁みたいなタヌキ親父ってことはないはずや。


必ず裏に誰かがおる。


まずそいつを捜しだし…


そいつから…






全てを奪う。』




『…奪う?』



『そうや。


そいつが持つ


野心


地位





全てを奪うんや。


法廷で懲役くらったほうがマシやと思うくらいの屈辱を与える。


それが俺等の復讐や。』




俺は考えた。



『…でもさ、それが誰か突き止められるか?』



シュウジはまた笑みを浮かべる。



『それなんや。

道路公団が大きく絡んどる言うことはどっかの政治家がパイプになっとるやろうけど…


正直まだそこに行き着く手掛かりはあらへん。』


『…じゃぁ』



『焦るなジン。

そう思っとったがさっき吉報が届いた。』
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