ALONE
『…今な


正直めっちゃ楽しいねん♪』







俺は手元にあったポカリの空きボトルを



シュウジにブン投げた。



半ば殺意を込めて。



『ちょっ…!ジン冗談やて!』



有無を言わず二本目を投げる。



『ジン!痛ッ…!今の中身まだ入っとったやん!ケガするわアホ!』



三本目を手に取る。



『ジンお前それウコン!瓶やぞ瓶!わかった真面目にやるわ!だから瓶はアカンて!』



俺は振り上げた右手をゆっくりと下ろし


空き瓶をテーブルの上に置いた。



『…次くだらねぇこと言ったらマジで投げるぞ。』



『…お前は恐ろしく年上に敬意を欠いた年下やな。』



俺は鼻で笑う。



『じゃぁ…つまりお前は恐ろしく求心力に欠けた年上なわけだ。』



『なんやて!?』







嘘だよシュウジ。



お前ほど頼りになるパートナーはいない。



俺がこんな普通なら考えられない一件に首を突っ込んでも



恐れや不安を抱かないのは


何よりお前の存在があるからに他ならない。





頼りにしてるよ。




絶対口には出さねぇけどな。
< 224 / 306 >

この作品をシェア

pagetop