ALONE
年が明けた。
朝
ブラウン管には明治神宮に訪れたおびただしい数の参拝客が映っている。
俺はソファに座り
その映像を適当に横目に見ながら
また視線を手元の一冊の本へと移す。
本のタイトルはフランス語入門。
なんでかって?
それは俺にもわからない。
ただなんとなく…
近い将来これが役に立つ気がしたから。
シュウジがまだ眠そうに目を擦り寝室から出てくる。
『なんやジン。お前今日も寝てへんのか。』
『寝たよ。1時間くらい。』
『はァ?そら寝たうちに入らんで。』
『これでも俺にとっちゃ熟睡なんだよ。』
『…ほ〜。そら羨ましい。』
シュウジは俺の読んでいる本に目線をやるとニヤリと笑い
『ジン。
朝飯買いに出てくるわ。
ちょっとフランスまでフランスパン買いに♪』
と言った。
…いちいちコイツはカンにさわる。
『行ってこいクソ野郎。入国審査には気をつけてな。』
『…ボンジュル♪』
そう言いながらシュウジは部屋を出る。
…バカ
そりゃ『こんにちは』だよシュウジ。
朝
ブラウン管には明治神宮に訪れたおびただしい数の参拝客が映っている。
俺はソファに座り
その映像を適当に横目に見ながら
また視線を手元の一冊の本へと移す。
本のタイトルはフランス語入門。
なんでかって?
それは俺にもわからない。
ただなんとなく…
近い将来これが役に立つ気がしたから。
シュウジがまだ眠そうに目を擦り寝室から出てくる。
『なんやジン。お前今日も寝てへんのか。』
『寝たよ。1時間くらい。』
『はァ?そら寝たうちに入らんで。』
『これでも俺にとっちゃ熟睡なんだよ。』
『…ほ〜。そら羨ましい。』
シュウジは俺の読んでいる本に目線をやるとニヤリと笑い
『ジン。
朝飯買いに出てくるわ。
ちょっとフランスまでフランスパン買いに♪』
と言った。
…いちいちコイツはカンにさわる。
『行ってこいクソ野郎。入国審査には気をつけてな。』
『…ボンジュル♪』
そう言いながらシュウジは部屋を出る。
…バカ
そりゃ『こんにちは』だよシュウジ。