ALONE
『よく出来とるやろ♪』



俺はため息をつく。



『お前は…


ホント尊敬に値するハッタリ野郎だよ。』



『そんな照れるやないか♪』



『…褒めてねぇよ。』



『あら。そりゃ失敬♪』








その銃は遠目ではよくわからないのだが



実際手に取るとすぐにわかる。



銃の正体は



小さい子供がよく手に持って遊ぶような





水鉄砲。



おまけにご丁寧に黒のスプレーでコーティングまで施してある。



こんなおもちゃが



あのガタイの良いSP達の足を止め



フロアにいた女や客を非常階段のあるフロア奥へと誘導し



俺達を生かした。






なぁシュウジ



お前はアタマは最高にキレた奴だが…



一度『リスク』という言葉を辞書で引いてみるといい。



きっと…



お前の人生観は変わるはずだよ。
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